2012年1月8日日曜日

UNCにおけるリーダーシップについて

Class of 2013のDaikiです。今回はUNCにおけるリーダーシップについてご紹介したいと思います。

 UNC Kenan-Flagler Business Schoolは、ビジネスの”Science”と”Heart”を同時に学ぶことで、バランスの取れたリーダーシップを身に付けることが重要と考えており、これは当校のShaping Leaders | Driving Resultsというタグラインにも表現されています。すなわちビジネスに関する知識やスキル(ハードスキル)を身に付けると同時に、結果を導き出すために必要不可欠であるチームワークや対人スキルといったソフトスキルを身に付けることを目指すということであり、特に軽視されがちであるソフトスキルの育成に力を入れています。以下、項目別にご紹介したいと思います。

授業でのリーダーシップ
 必修科目の授業の多くは、5~6人のスタディーグループ単位で取り組む課題が多く出されます。したがって、グループで大小長短のプロジェクトに取り組むことになります。多くのグループでは特定のリーダーを決めてしまうよりはむしろプロジェクトごと、あるいは期間交代でリーダーを決めており、メンバー全員にリーダーシップを発揮する機会が与えられています。

課外活動でのリーダーシップ
 入学して間もない1年生の秋ごろから数多くのリーダーシップ機会があります。学生委員会(MBASA)の役員補佐、各Legacy(1学年を8つに分けた組)の役員、アドバイザリー・ボード(学校の審議会で、入試・卒業生・就職・カリキュラム・リーダーシップの各項目についての審議会に学生が参加)、クラブ(キャリア・ダイバーシティ・アクティビティ・ソーシャル等、合計36クラブ)など、数え切れません。
 私は、TillmanというLegacyのLegacy Representative(委員長)と、International Business AssociationのMarketing Liaison(マーケティングのリーダー補佐)を務めています。Legacy Representativeについては、後に詳しく触れます。

Leadership Initiative
 上記のほかに、UNCでは年間を通してアラカルト方式で受講できるリーダーシップに関するセミナー・ワークショップが開催されています。これらのイベントと課外活動でのリーダーシップポジションにはポイントが割り振られており、年間で一定のポイント以上を稼ぐことが義務付けられています。UNCではこれら一連の取り組みを総称してLeadership Initiativeと呼んでいます。セミナー・ワークショップは主に以下の3種類に分類されます。

①ビジネスシーンにおけるリーダーシップのシミュレーションとそれに対するフィードバックを通して対人スキルとしてのリーダーシップの向上を図るもの
②心理検査を通して自己の内面を知り、フォローアップのワークショップを通して自分にあったリーダーシップスタイルについて学ぶもの
③エグゼクティブを招いたリーダーシップに関する講演会

Legacy Representative
 最後に、私自身の体験として、Legacy Representativeを務めていて感じたことをご紹介したいと思います。Legacy Representativeの仕事は、主に以下の通りです。①、②については毎週他のLegacy Repと学校のスタッフとのランチ会議があります。

①Legacyメンバーの意見、要望、困りごとを学校に対して発信すること、
・・・例:授業の速度やGradingに関する意見/就活関連のイベントに関する意見/学校の公式ソーシャル(飲み会)に関する意見/施設に関する意見(教室・食堂・スタディルームなど)
②学校からのフィードバックをメンバーに対して発信すること
③イベント、飲み会を通じてメンバー間の架け橋となってLegacyをまとめること
・・・例:学校の主催する飲み会に毎回出席すること、Legacy CupというLegacy対抗イベントでメンバーの参加を呼びかけ、作戦を立て、メンバーを鼓舞する

 Legacy Representativeを務めることになったきっかけは、あるアメリカ人の同級生が熱烈に立候補を勧めてくれたことでした。最初は全く立候補するつもりはなかったのですが徐々にチャレンジしてみようかなという気持ちになり、結果的に同じLegacyの誰かが推薦状(本人が立候補したのと同じ扱い)を出してくれたため、背中を押された形で候補となりました。通例では複数の立候補が出て選挙を経て決定するのですが、私のLegacyではたまたま他に対立候補がいなかったラッキーも重なり当選してしまいました。
 立候補の過程で不安な気持ちを他の同級生何人かに相談したのですが、「皆に嫌われれてるなら辛い仕事だけどあなたはそうじゃないのだからビビることはない」とか「君はInspirationalだから是非Legacyをまとめてほしい」と身に余る励ましの言葉をもらい、決心することができました。
 今でも、英語そのものや自分のリーダーシップのなさには苦労していますが、一方で大変なときに助けてくれるメンバーがいて、なんとか乗り切っています。Legacy Repをやっていることでより多くの友人ができたと思いますし、リーダーシップの勉強にもなっています。秋学期は死ぬほど忙しい授業/就活に対していかにLegacyに関するイベント/ミーティングの優先順位を上げるかという点が大変でした(皆忙しいので、優先順位が低い考えると平気でスキップします。課題や就職の方が大事なのは当然ではありますが)。学びは以下の通りです。

①直接face-to-faceで(できれば個人的に)声をかけることの重要さ。メールで参加を呼びかけても1人も参加しない。
②助けてくれる仲間を早い段階で見つける。特にスタディーグループ(6人)の友人が助けてくれました。
③ソーシャルファクターを最大限利用。仲いい友達がいるから自分も行こう–というやつです。

リーダーという柄ではないと思っていた私がなんとかリーダーシップポジションを務められている理由として、UNC学生の優しく協力的な気質、日本人が10人と多くプレゼンスが高い(日本人ってやるな、おもしろいな、と思われている!?)ことが挙げられると思います。

 以上長文になってしまいましたが、結論としてはUNCはリーダーシップ育成に力を入れているし、学校と学生のSupportiveな雰囲気がリーダーシップについて体験を通して学ぶのに最適ということです。そして、UNCではひとりひとりがそれぞれの色でリーダーシップを発揮している学校です。

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